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実用や本質と立場や正義がせめぎ合うブログ

コインは表と裏がくっついてコイン。 表の後ろを裏と呼び、裏の前を表と呼ぶ。 要するにコイン。

とある島から~まとめ 

vertebrae11.jpgVertebraeの記事があまりにもまとまりがなさすぎたため、[ウェブの訳+付随コメント]の回と、[まとめ+雑感]の回に分けることにしました。 これはまとめ回です。

Roundup


1.ヴァータブラの概要
  • 会社情報
    ヴァータブラの本拠はスペインにありますが、開発者のブラウン博士はオーストラリア人。 結婚して4年前から今の住所に住み始めたらしく、スペインと言ってもそこは。 ウェブにはカナリア島(Canary Island)とありますがこれは実はIsland“s”らしく、本当は群島の中のテネリフェ島(Tenerife)にあるようです。


  • 正式名称
    =「Vertebrae」。 本家ウェブ中でも「Vértebræ」や「Vertebra」といった亜表記が出てきますが、これは単純に同じ表現を繰り返したくないという英語の性質によっているようです。 また日本語読みで私は「ヴァータブラ」と言っていますが、辞書で調べて発音記号通りに当てはめてみただけです。 英語をカタカナで完全にトレースするなんてできるわけはないのであしからず。

  • 構造
    まず私が使っている言葉の定義を示してから。
    ・ワイヤー:実際に変速機やキャリパーを引っ張る鋼線。
    ・ケーブル:ワイヤーの道筋を決めるための中空の線。

    基本的にヴァータブラは3つの部品で構成されています。
    1. セラミックピース
      名称未設定 1骨組み。 まさに「vertebrae:脊椎」という言葉通りの外見で、ノコンと同じくビーズのようにつなげてルートを作る。
      素材は高純度のアルミナセラミックなのでその時点で相当硬いのだが、右画像の下の断面図にあるようにやたらと肉厚。 ワイヤールートが安定するだけでなく、カーボン製Nokonのようにパカパカ割れる なんてことは間違いなくなさそう。
    2. テフロンライナー
      セラミックピースの内側に入れるライナー。 ワイヤーと直接触れるのはこれ。 テフロン製故、潤滑剤不要。
    3. スパイナルラップ
      汚れからケーブルシステムを守るための外皮。 ノコンにはない物で、このあたりからもノコンとは違うヴァータブラの性能主義が見える。 収縮するよう作られていて、最後は熱を加えてセラミックピースに密着させる。

    ヴァータブラのケーブルセットにはワイヤーも付属してきますが、これはステンレスでできたJagwire製なので特別な物ではありません。 事実多くの人はジャグワイヤーだけでなく他社製のワイヤーを試しているそうです。
    ヴァータブラは「ワイヤーと擦れること」、「変形せずワイヤーの道筋を保つこと」、「汚れを防ぐこと」の3つをそれぞれ独立した機能として見立て、実際にケーブルの構造的にも3つに分担した上で発展させました。
    ヴァータブラはケーブル類に課せられる本来の役割・仕事を追求した製品なので、ノコンのように軽くはなりません。 ワイヤーを引っ張ってケーブルにテンションがかかっても一切変形しない・入力を逃がさないことを目指したケーブルです。 軽さを求めるなら黙ってノコンです。

  • 互換性
    「基本的にあらゆる全ての製品と完全な互換性がある」 がヴァータブラの口癖です。 しかしそのまま鵜呑みにするのはやめた方がいいでしょう。 特に09年以降の最新型エルゴパワーに関しては、4.8mmφのドリルでブラケット側を拡張しろと言っています。 一応それ以外にはごく普通に使えるようです。
    ヴァータブラのウェブでは「完全」という言葉がタイムセールに出ている状態なので、強すぎる表現には注意が必要です。
    ただし使用するワイヤーに関しては1.5mmφ未満でなければ使用できないそう。 これはPowercordzの項で触れられている内容ですが、その他の一般的なステンレスワイヤーにも同じことが言えるでしょう。

2.長所
    • 低い抵抗とダイレクトな引きを実現
      それぞれのセクションを独立させ、機能の方もそれぞれで改善する事で得られた結果。 単に滑りが良くなっただけでなく、硬質素材で骨を成すことで自由度をさらに伸ばしながらもパワフルでたわむことのないルーティングを目指したことによる双方向からの改善が素晴らしい。

    • 高級ケーブルとしてはそれなりに経済的
      一番高くつくセラミック製のピースはそのままに、内側のテフロンライナーと保護用のスパイナルラップだけを交換すればいいのはお財布への配慮が期待できる。  少なくとも、ノコンのようにパカパカ割れて骨を成している高価なセラミックピースも交換しなきゃいけないような事態にはならなさそう。

    • パワーコーズに対応している
      ノコンにパワーコーズを使う場合、専用のライナーを用意しなければいけない。 特別なことをしなくてもパワーコーズが使えるというのは、少なからずヴァータブラに興味がある人にとってはメリットになるはず。 なんせこれを導入しようという人は、きっと行きつくところまで逝ってしまった人に違いないから、今さらジャグワイヤーなんかの普通のワイヤーなんて使おうとは思わない。

    • 対応がネット上の直販のみ
      これは人によってはデメリットに入るのかもしれない。 ただ何度も言うようにヴァータブラに現実的な興味があるような人が、今さらネット通販ごときに尻込みするとは思えない。 むしろ今の時代、代理店なしに安く「ポチ」で家に商品が届くのはメリット以外のなにものでもない。 その上開発者であるブラウン氏に 直接利潤を還元できるとあればこれ以上のことがあるだろうか。 スペインのとある島からこんなニッチな商品を発信する人が、自分の商品について何の感情も 持っていないわけがなく・・・日本の職人がそうであるようにブラウン氏もユーザーとの交流を楽しみにしているようだ。 本当に使う日が来たらぜひリポートを送ろうと思っている。

    • 長さを自由に指定できる
      直販ページには買いやすいよう「○○ケーブルセット」のようなパッケージ済みの上で購入フォームの用意されている物があるが、ウェブ文中に何度も出てくるように、個別にメールを送れば要望に合わせて
      センチ単位で自由な長さを購入できる。 さらにおっくうな人には、余分な金額を払えばカットと下処理を施した上で出荷してくれるという。

3.短所
    • 高い
      当然。

    • かなり面倒くさそう
      取 り付けはかなり面倒な気配がする。 特にスパイナルラップの取り付けはヒートガンであぶってセラミックピースと密着させるなど、「出先でちょちょっと」な 雰囲気は一切ない。 ただしそれ以外特にしんどい作業は見あたらない(例えば普通のケーブルのようにヤスリでひたすら表面を真っ平らにするような単純作業 とか)。

    • 重い
      ノコンみたいに軽くない・・・どころか、既存のほとんどのケーブルより重いと見て間違いない。 しかしながら自分のことに限って言わせてもらうと、チビ故に何もしなくたって勝手に他人より軽量なバイクに仕上がる。 そこで今さらたったケーブル数本分のウン十グラム程度を切りつめることよりも、ケーブルルー ティングの問題を解決した方が間違いなく建設的だ。 そもそもケーブルルーティングの関係でレバーの引きが重いのもチビ故なのだから、それでおあいこでは ないだろうか。

4.その他雑感
  • 色はクリアで
    helium2.jpgノコンと違ってセラミックピースの上からカバーを付けてしまうため、クリア以外の色を選ぶと「ヴァータブラな」部分が全く見えない。 せいぜい「ちょっとモコモコしてない?」という程度。 それではおもしろくないと思う。

  • 潤滑剤不要は成り立つのか?
    チェーンオイルの謳い文句で「テフロン配合!ドライ状態でチェーンさわやか☆」はもはや見慣れたものだが・・・実際テフロン製ライナーを使用したからと言って潤滑剤がいらないというのは本当なのか。 ヴァータブラとしては付けても大して滑りが良くなるわけでもなく汚れるばかりで何もいいことがない、汚れた分だけ抵抗が増して逆効果だと言っているが、随所に見られるビッグマウスぶりを考えると疑問を感じて当然だろう。
    ただ、パワーコーズとの組み合わせが実現するならぜひ潤滑剤なしで使ってみたい。
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2010/01/09 Sat. 15:15 | trackback: -- | comment: 0edit

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