09 « 1.2.3.4.5.6.7.8.9.10.11.12.13.14.15.16.17.18.19.20.21.22.23.24.25.26.27.28.29.30.31.» 11

実用や本質と立場や正義がせめぎ合うブログ

コインは表と裏がくっついてコイン。 表の後ろを裏と呼び、裏の前を表と呼ぶ。 要するにコイン。

全部入り 夢のスティック 

photo_1.jpgEastonの新作、Stealth CXは実に夢のある新製品です。

No hosel, no spoil.



アイスホッケーのスティックに関して、各社の新商品発表は秋口というのが通例です。 ですが今回、Eastonはやや変則的に、Stealth CXのカスタムオーダーの受付を開始しました。
これはカスタムオーダーに限定されたもので、市販品はまだまだウェブサイトでの広報すら始まっていません。

Stealth CXは、V9Eの後継モデルです。 既にカスタムオーダーでV9Eは選択不能となり、現在Eastonへ注文できるElliptical Tapered(S19、RS2、V9Eのような楕円形状の首)のスティックはStealth CXだけです。

StealthCXは前モデルのV9Eと何が違うのか。 それは
「No hosel」・・・つまり繋ぎ目がない完全なワンピースという点です。
ご存知の通り、従来各社から販売されてきたワンピーススティックとは、工業レベルで精密に接着してあるものの製造段階では2つに分けてカーボンを成形します。 カーボン製品は幾枚もの炭素繊維シートをレジンという樹脂を接着剤がわりに積層して作るのですから、それと同等の接着が行われるならば、仮に「hosel(繋ぎ目)」があったとしてもそれはもう「ひとつなぎである」と言っても過言ではないですし、間違っても2ピーススティックなどとは比べ物にならないほど「1本」なのです。 そこに雲泥の差があることは、皆さんがご承知の通りです。
しかしながら、今回のStealth CXはそれすらもない。 本当に、積層段階から1本のスティックとして生産している“ワンピース”なのです。 これは開発者のみならず、選手にとってもひとつの夢の極致です。 もしかしたら将来アイスホッケーの博物館に展示されるかもしれない、そんな記念すべき1本と言っても過言ではありません。

Stelth CXの中身はV9Eです。 カスタムオーダーの仕様書を確認すると、このように記載されています。

20150130135904_001 (2)「XV9E」というのは、仕様書の中でのV9Eの呼称です。 ブレードとシャフトがどちらも「XV9E」であるというのは、つまりV9Eと同一であることを示しています。 V9Eを繋ぎ目なし・完全に1本のワンピースとして製造したのがStealth CX ということです。
最大に留意すべきは、標準の長さが70-3/8インチに延長された点です。 従来(V9E)は66-3/8インチだったので、4インチ≒10センチ伸びたことになります。 このため、例えば記載75flexのスティックは従来の基準で90~95flexに相当します。 フレックス表示の計測方法は絶対的数値ではなく相対的表示にすぎないので、このような違いが生じます。
人によって様々ですが、私はだいたいざっくりと1インチ=5flexと考えています。 この基準だと、Stealth CXの75flexはV9Eの95flexということになります。 例えば知人は、2インチ=7flexとして、4インチ=15flex、6インチ=23flexと考えているようです。 Stealth CXの75flexが90flexになる計算です。
いずれにせよ、今までと同じ感覚で注文したら数十万をパーにすること必至です。

そこで注目したのが「Custom Length」というオプション。 これ自体はV9Eの時から存在したのですが、当時とは違い、どうやら本当の意味で自由に長さと硬さを選択できるようなのです。
V9Eを注文した際は、代理店から「この『Custom Length』というオプションは、主に長身の選手が尺を伸ばす為に利用するもので、短くすることはできないし、また長くするとしてもその長さは決まっている。 『Extra Length』と言い換えたほうがわかりやすいオプションだ」と説明を受けました。 ちなみに、長くした場合は、その延長された長さで指定したフレックスになるようきちんと調整されていたそうです。
つまり私がさらなる柔らかさを求めて「Custom Length」を利用することはできないという状態でした。
しかし今回、Stealth CXにおける「Custom Length」は本当の意味で硬さと長さを自由に選択できるオプションである可能性が非常に高いです。 というのも、私が代行するかたちで知人のスティックを注文してみたところ、66-3/8インチの長さで65flexというオーダーが実際に通ってしまったからです。 もちろん外国企業との取引なので何か齟齬がある可能性は否定できませんが、一方で公の規格ではないにしろこれまで確かな年月に渡り醸成されてきた「flex」という硬さの感覚を大幅に無視するような仕様変更をしておきながら、一切の救済措置を講じないのはいくらなんでも異常だと考えるのも妥当でしょう。 フレックスの下限を変更せずに10cm長くするだけでは、(仮に65flexを注文する人がほとんどいないのだとしても)75flexや85flexといった少なからぬ数の使用者は購入を断念せざるを得ません。 これはセールス的にも絶対的なマイナスです。
それでも不安を拭い切れないのは、どんな長さでも指定された硬さに調整して生産できるなんて、可能なのだろうか?という疑問です。 本当にそんなことができるのでしょうか。 できるのならば、どんな方法を使うのでしょう。 それが全く検討がつかないので、前段の推察からは希望を感じながらも、無理じゃないかと思いもするのです。


(2/19/2015 11:15追記)
追って気づいたのですが、この「Custom Length」というオプションはStealth CXのみに与えられたものであり、スタンダードテーパーのSynergy HTXでは選択不可能なのです。 仮にこの「Custom Length」が単純な“出荷前切断サービス”であるのなら、このような差別を設ける必要はないのではないでしょうか。 いよいよ期待が持てる状況になってきました。



いずれにせよ、その答えは3月末に出るでしょう。 注文したスティックがその頃に届く予定だからです。 本来70-3/8インチで生産される 柔らかさの下限が65flexのスティックを、10cm短くしても65flexのまま生産することができたら、この「Custom Length」は本物です。
その確認ができたら、私は即座に60-3/8インチで80flexか、63-3/8インチで65flexのスティックを注文するでしょう。
スポンサーサイト
2015/02/18 Wed. 20:21 | trackback: -- | comment: 2edit

コメント

modsquadとあわせていつも楽しく拝見させて頂いております。CXについてですが、市販品の情報開示は今のところ一切ないようですが、やはりカスタムのlengthが伸びたということは市販品も同様に長くなるのでしょうか?個人的見解で構いませんのでご意見頂けると幸いです。

unknown #- | URL | 2015/02/20 15:54 * edit *

>>unknownさん

あら! あちらをご覧になっている日本人の方がいるとは。

まさに個人的な見解として読んでもらいたいのですが、ザックリ言うと半々だな、と思っています。
まず「カスタム品と同様に市販品も尺が伸びるだろう」と推測できる要素としては、全く異なる生産ラインを構築しなければならない特別な理由が思い当たらないこと(特段の理由がなければそのようなコストを発生させない道を選ぶはず)。
「市販品は従来と同様の長さだろう」と推測できる要素は、1. 従来品85flex以下を生産しないことによる経済的不利益は北米市場から見ても大きい 2. さすがにユーザーのことを考えていなさすぎる 3. これまでも若干ながらretailよりcustomの方が長かった(たったの1インチですが)

記事の中では本当にカスタムレンジ≒カスタムフレックスができる みたいなことを書いていますが、正直投稿から数日経ってまたその雲行きを怪しくする文章を見つけてしまい、むしろ今は「やっぱこれできないんじゃないの_(:3 」∠)_」という感じで3月末のお届けを待っています。

ZENSHOJI.inc #- | URL | 2015/02/20 16:13 * edit *

コメントの投稿
Secret