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実用や本質と立場や正義がせめぎ合うブログ

コインは表と裏がくっついてコイン。 表の後ろを裏と呼び、裏の前を表と呼ぶ。 要するにコイン。

コントゥアー調整について 

コントゥアーについて書いておきました。
次回はブーツの調整についてかなー

Contouring your skate and note the profile data.


Contour(コントゥアー)というのは「整形する」といった意味で、意図をもってエッジの形を変える事を指します。 普通の研磨だって削っている事に変わりはありませんが、摩耗した刃をつけ直そうとしているだけで、形を根本から変えるためにやっているわけではありません。


なぜコントゥアーする必要があるのか?
別に、コントゥアーなんかしなくたって靴は使えますよね。

1.再現性を担保するため
私は基本的に不満がなくてもコントゥアーは施した方が良いと思っている人間です。 仮にあなたがコントゥアーなど必要ないと感じ、実際に素晴らしいスケートができるとしても、そうであれば適当なプロファイルでコントゥアーをかけておけばいいと思います。 そしてその数値をきちんとメモしておく
しっかり練習をする選手なら、どんなに長くても靴は2年くらいしかもちません。 耐久性は伸びる傾向にあると思いますが、少し前なら1年で交換でした。 エッジなら割れる可能性もあります。 エッジの形を再現できなければ、交換の度に慣れるのに時間がかかります。
コントゥアープロファイルが記録されていれば、何度でもエッジの形を再現できます。

2.理想を追求するため
当然の事ながら、より良いスケーティングを期待して調整します。
不満を解消するために行う事もあるし、単に勧められたり、評判を聞いて試す事もあるでしょう。 他人から理由の貴賎を咎められる謂れはありません。 自分が思ったように努力しましょう。


コントゥアーって具体的に何をするの?
エッジの形を変えると言っても、いくつかの要素があります。
コントゥアーについて、世には様々な理論があり、そのいくつかはネット上で知る事ができます。 その全てにふれる事は到底不可能ですので、ここには私のプロファイルを実例として引用し紹介します。
大切なのは理論を鵜呑みにする事ではなく、自分で理解する事です。 ぜひ、そうした理論に自分で目を通して下さい。 目からウロコかもしれないし、中には一見して「これは違うだろw」と思うものだってあります。 でも、コントゥアーシステムを開発した人たち自身は、まじめくさってそういう事を考えながらこれを生み出したわけです。
自分が信じられるものを選び、実験して、自分に適したプロファイルを探しましょう。


1.重心位置

コントゥアーを行う際、必ず中心点を定めます。 この点は、ブーツの外見的な長さから測定器を使って求められます。 ブーツのかかとからつま先を器械に当てると、その中心を指し示す構造です。 Blademaster社の製品では、CRBGという商品がこれに当たります。 これは中心点を示すと同時に、拇指球の点とかかとの点の3点を指す構造です(他2点も後で説明します)。

この方法で必要とされるのはブーツの外見的な要素だけで、あなたの身体的特徴や、実際に足がブーツのどの位置へ収まるか等は一切考慮されません。 例えばあなたが少し大きな靴を買ったり、トーカップがふくらんだデザインのブーツを選んだら、この点はあなたの都合とは無関係に先端方向へ移動します。
しかし実際には、この測定方法でもほぼ間違いのない重心位置を設定でき得るというのが、私の経験上の判断です。 ±5mm以内の誤差で中心点を得る事ができるでしょう。
しかし最終的にはそのような誤差の範囲が存在するので、実際に滑りながら正しい重心位置を決める必要があります。

重心位置は直立時もさることながら、ターンやグラインディング、クロスオーバーをしている際に感じる軸の安定感に大きく寄与し、また実際に変更してみると前傾・後傾にも似通った感覚的変化があります。
私は、CCMでは5mm、Bauerでは2mm後方へずらし、VHでは0mm(変更なし)か1mm前方に移動させました。 この違いは、見事にかかとの造形が小さい順に並んでいるため、外形的な要因で勝手に重心位置が変わってしまう事の何よりの証明となりました。

この数値は後に説明する“ピッチ”とも関係があります。 ブーツ自体の傾きが増えると、感じられる重心が前へ移動するため、相対的にこれを後方へ下げる必要が出てくる場合があります。


2.ストレートラインの円弧
直立時に地氷と接する円弧は、前後へのスタビリティ(安定感)とターンの最小半径を司ります。 この数値を任意の数値に調整するのがコントゥアーが始まった原初的な理由と言えるでしょう。

アイスホッケーは急な方向転換や加減速が要求されるため、短い円弧を好む者が多いと言われています。
コントゥアーの機械を所有しているお店の大半は、9/10/11/13フィートという4種類の円弧を用意しています。 これは半径が3~4mほどの円弧で、当然、半径が小さい円弧ほど小回りが利く一方、相対的に前後への安定感が失われてゆきます
私の場合は13フィートの円弧を使い続けています。 大きい円弧を使うとターンの切れ方が大きくなるのは確かですが、私にとっては技術的に回避できる事であって、それよりも前後の安定感が望まれました。 このように、異なる要素を天秤にかけて主体的に判断する必要があります。


3.ピッチ
ブーツに傾きを与える方策の1つです。

まず、ブーツ自体にはアーチと呼ばれるデザインがあります。 面倒なのでそれは置いてきぼりにして話しますが、ブーツの傾きというのは結局ホルダーによって決まります。 ホルダーの前と後ろで高低差がどれだけあるかが傾きを決めています。

どのように体を前傾し、どのような足首の角度で滑るのが良いかは、選手の身体的特徴や主観に依ります。
もちろん解剖学的に理論立てる事は可能でしょうけども、それはまた別のお話。 ここでは機材の話だけをします。
コントゥアーにおけるピッチ調整は、エッジに角度を与える事でブーツの傾きを変える調整です。

前傾を強めたいという要望ばかりなので一度も実物を見た事はありませんが、後ろへ傾ける事だって可能です。 前傾を強めるなら「+」、後傾するなら「-」の表記になります。
私は±2以上のピッチを与えるなら、おとなしくシムを入れる事を勧めます。 前後の傾きが大きくなり過ぎて、エッジがあまりにも偏って減ってしまうからです。 ピッチ変更はブーツを傾ける方法の1つであって、唯一無二の手段ではないのです。
ブーツとホルダーの間にシムを入れる他にも、ホルダー自体の銘柄を変更して、より高低差のある個体を選ぶ方法もあります。


4.前後部分の円弧
ストレートライン以外の円弧も実は重要です。 私は特に拇指球から先端にかけての仕上がりに注目しています。

私は「板を踏むような感覚」と呼んでいますが、せっかくコントゥアーをしても、良くなるどころかむしろ使いにくく感じる事があります。 それは長すぎる板を踏んでいるような感覚です。
陸上用のランニングシューズはホッケーやスキーのブーツと違って靴底が柔らかく曲がるように作られていますが、私達の足の裏で曲がる所は、実際には指の関節部分しかありません。 それでも陸上ではスムーズに歩いたり走ったりする事ができます。 そのスムーズさの秘訣は、拇指球から先がどうのようにしてか曲がる事によってもたらされています。 あるいは機械工学的な観点ではスムーズとは言い難いのが実情だとしても、私達にはそれをスムーズだと認識する程度の感覚的要求しかないという事になります。
この点に着目した時、私の場合は、拇指球点の真下から先端まで、ホルダーの形に沿うくらい激しく削り落としています。 

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他の人の考えでよく聞かれるように思うのは、「拇指球(あるいはかかと)の点とは、『少なくともここまではストレートラインで削りなさい』という目安である」というものです。 あまり積極的には解釈しない立場です。
積極的に解釈しないどころか、少なくとも私が日頃お世話になっているお店の人のコントゥアーに対する理解を聞く限りでは、『拇指球とかかとの点を越えて、出来る限りストレートラインを延長した方がお得でしょ?』くらいの答えが返ってくる事があります。 こうしたコントゥアー理念を持つ店舗や人の下でコントゥアーを行うと、(少なくとも私の理論よりずっと)ストレートラインが大きくなってしまう事が多く、未だにコントゥアー調整が日本で流行らない一因になっているのではないか?と私は思います。 
何も考えずにコントゥアーをかけると不都合が出る場合もある、という事です。



私のプロファイル法を一例として紹介しました。 基本的にBlademasterのCustom Radiusシステムを想定して書いています。
繰り返しになりますが、これらは私が今現在使っている考えと方法に過ぎません。 世の中にはたくさんの理論と調整法があるので、そういったものを勉強して主体的に判断する事が大切です。

→組み合わせ円弧の金型
BlademasterがプロデュースするCustom Radiusというシステムとサービスには、実は少し変わった“金型”があります。 それは異なる円弧と直線を組み合わせた金型で、日本では大阪や北海道にこのプロファイルを提供できるお店があると聞いた覚えがあります。 中心部分4インチは全くの平坦に削り、前後部分の円弧だけ9/10フィートや10/11フィートに削り分けるというものです。
それどころか、注文すれば特注の金型だって作ってくれるそうです。
例えば、9'/flat/10'のコントゥアー型などはとても良さそうな気がします。 実際にそれに近いコントゥアーを(偶然)体験した事があるからです。 Bauerの靴で悩んでいた頃、お店の人の助言でピッチを増やして円弧を9フィートにしました。 やはりダメでその後13フィートに戻したのですが、なんだかとても調子がよくなってしまい、今に至るまでそのまま使っています。 この時既にBauerのエッジは残された高さが限界で、おそらく作業した人は最低限の長さしか13フィートに削らなかったのだと思います。 最低限というのはもちろん、拇指球のラインまで ということです。 従って、この時の仕上がりは偶然ラディアスの混ざったプロファイルになったのだろうと思います。
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2014/07/04 Fri. 12:45 | trackback: -- | comment: 0edit

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