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実用や本質と立場や正義がせめぎ合うブログ

コインは表と裏がくっついてコイン。 表の後ろを裏と呼び、裏の前を表と呼ぶ。 要するにコイン。

エイサップ問題おわり 

1月に注文してから度重なる4ヶ月以上の納期遅れ→粗悪品→返金要求 とこじれていたオーダーシューズの問題にカタがつきました。 結論から言うと、全額返金で手を打ってくれということになりました。
こんな事を記事にするべきなのかという考えはあったのですが、こうしてきちんと記録を残していくことは重要だと証明されたレアケースでもある(理由は後述)ので、最後の記録を残しておきます。


まず私は、商品(靴)を送り返して、「全額返金するように」と記しました。

そこから1週間以上、何ら音沙汰なし。
週末までに振り込むように、と書いたんですが、確かにお盆の期間でもあるのでそのまま待ちました。

それでも振り込みはないし、他に連絡があるわけでもない。


ということで、昨日電話で大爆発したわけです^ω^

こんなにキレたのは本当に久しぶりでしたね。


そしたら向こうで相手も何かわめいてます。

曰く、「納期が遅れたのはあんたが仕様をいつまでも変更したり決定しなかったからだ」とか、「その遅れで納品できず、その間に足の形が変わったからフィットしなかったんだ」とか、一番ひどかったのは「それにね、あんた“クローシュア”とかいう用語を勝手につくってなんだか言ってますけど、バックルでしょ?(嘲笑」っていうのもありましたね。

なんていうか、ここまでくると「風が吹いたら桶屋が儲かる」的な発想の転換がすごいと思います。

最初の、『仕様が決まらないから納期が遅れた』というのもおかしな話で、彼は6月か7月になっても
カーボン屋に石膏型すら送っていません

多分彼は、この情報を私に伝えてきたというのを忘れていたんじゃないでしょうか。
仕様云々というのは最後の革を張る段階の話だし、私は一度たりとも「もう縫うだけだから、さっさと仕様を決めてもらえませんか」と言われた事はありません。
しかもその仕様が決まらないというのも、エイサップの主人の発言がきっかけで、「あなたが扱えるなら、その問題を回避できるBOAにしてみましょうか?」と提案してあげたわけです。 この辺りも全てメールで行っているので、記録に残っています

まぁ・・・そもそも5月から数回にわたって電話で「まだできませんか」と催促した際に、彼が「いやー・・・カーボン屋が忙しくて」 「競輪選手からの無茶振りでてんてこ舞いさせられてまして」みたいな言い訳に終始して電話を切ってることから見ても明らかですよね。 「あんたのせいだ」っていうのが本当ならその時に言わなきゃおかしい話です。

また、そうやって時間が経つ間に足の形が変わりフィットしなくなった というんですが、前回の記事を見てもらえばわかる通り、アンクルクローシュアの向きがあべこべなんだからフィットしなくて当然です。 そもそも「あんたのせいで時間がかかった」という前提が崩れてる上に施工がおかしいわけだから、言ってる内容の中に合ってる事が1つもない

そして最後。
クローシュアなんてお前の造語だ」というもの。
>http://bit.ly/12kuyi6
>http://bit.ly/12kuEGl

ちょっとくらい勉強してから喋ってみようという気にはならないんでしょうか

まぁ確かに厳密には語尾は「シュア」じゃなくて「ジュア」とか「ジャー」とかがより正しい表記だと思いますが、彼が言ってるのはそういう事じゃないでしょう。 これだけの事をしておいて客を笑うという胆力は評価します。



本当はもっと書けますが、ここで納めておこうと思う理由があります。
それはエイサップの主人の“上の立場”にあるという方が、彼を諭してくれたことによって、お金を返すように事が進んだからです。

基本的に一人でやっているはずのエイサップという工房(一応有限会社)ですが、その“上の立場にある”という人が、実際にエイサップの主人とどのような間柄であるかは知りません。 出資者であったり、場合によっては親かもしれません。
それに“こちらが引いた方がいい”というのも、「この客の言ってることは正しい」なのか、「こういう客は関わらない方がいい」なのか、「変な噂を流されたら商売できなくなるぞ」なのか、それも私にはわかりません。 そもそもそんな人物が本当にいて、助言をしてくれたのかどうかというのも、私には確かめようのない事です。

でも私はなんとなく、嘘というわけではないような気がしています。
確かめることはできないわけですから、私は人倫を信じて、彼の仕事の非を正してくれたんだろうと思っています。

私が電話をかけたとき、彼は「絶対に金は返さない! 調整はいくらでもする」と言って平行線でした。 そして2日後に自宅まで調整しに来るという約束までとって受話器を置きました。

そこから1時間もせず再度電話があって、急にそういう話になったわけです。

「上の人 オーナー的立場の人だと思ってもらえばいいが、その人に全額返した方がいいと言われた」
「あなたはだいぶ感情的になっているし、私は納得していないけど」

そして彼が口にしたのは、そのオーナー的立場の人(あるいはそのご友人)が私のブログを見ていたということです。

つまり一部始終こうしてブログにまとめておいたからこういう解決に至った ということらしいんですね。 なんだかあまりに突拍子のない話でにわかには信じられないのですが、一応そういうことらしいです。
そして約束通り、お金は口座に戻ってきていました。



もし仮に彼が言っている事が本当で、このブログを“上の立場の方”が見ておられるなら、この場を借りてお礼申し上げます。 (本来感謝する云々という話ではないと思いますが)
そしてただ恨みつらみを書くだけでは何の意味もない(書こうと思えばもっと色々書けますが)ので、ひとつ最後にエイサップという仕事を私が見た感想を述べておきたいと思います。

まず言っておきたい事があります。


安すぎ。


例えばClosureという、ありふれた単語を彼が知らなかったという事だけ見ても、彼がどれだけ勉強不足なのか知れるものです。 彼は彼の世界でしか仕事をしないし考えない。

型取りに行った時、彼が言っていた言葉を思い出します。
「Bontなんてスケートブーツの世界では二流もいいトコな靴で、こんなに売れて巻き返してくるなんて思いませんでしたよ!」
「Bontはね、うちのマネしてるんですよ! Bontもミッドソールまで一体整形で革を貼り付けてるでしょ? 」

実際にはBontは実にしっかりした靴だし、今ではエイサップより実績も規模も桁違いだし、アウトソールからミッドソールまでカーボン一体整形の靴はSierraもSimmonsも、多くの工房が同じ工法をとっています。 もちろんエイサップが最初なんてこともナシ。 自分以外の誰かを見ようとしなければ成長なんてできるはずがありません。
それは物や技術もさることながら、経営や価格設定についても同じです。
だってそれで食ってくのが職人の人生なんだから。


世界の他の工房を見ればわかることです。
1200ドル以下でフルカスタムシューズ売ってる店がどこにあります?

まずないですよ。
著名工房なら特に。

相場はみーんな、1200~1800ドルくらい。
ヘタしたら2000ドルオーバーだってあります。

ジュース1本いくらするかで考えると、
為替に左右されずに価格をとらえられます。 だいたい1ドル=100円ととらえると物価的にトントンじゃないでしょうか。
つまりだいたいどこも12万~20万くらいで靴を作ってるんですよ。

それをこの人は9万以下で作ってるんですよ? 世界の他のメーカーより、3万円も安く作ってるんです。
12万だの9万だのの内の3万ですよ? 全体の1/3~1/4は安い計算。



(2013/8/23 11:01追記)
あんまり追記するつもりもなかったんですが
私が払った金額は8万7150円。 税込みです。
この内の2万円は型取り代ということになっています。 遠方からオーダーする人もいるので、自分で型取りすることも推奨しています。 あるいは、既に型取りを済ませて2足目・・・という場合も、型取りはありません。

この時点で靴本体の値段は6万7150円

さらに、スポーツ用のインソールが5000円でした。 さらに引かれて6万2150円

まず1200ドル≒12万円以下の商品が存在しないカスタムシューズ市場において、まさかの半額。 どれだけおかしいことをしてるのか、考えなくてもわかりますよね。



それでにっちもさっちも首が回らなくなるまで注文を受けて、納期遅れは客のせいだとか、私はすごく努力してる、みたいな言い訳や嘘をつかざるをえなくなるのであれば、最初からそんな商売をするべきではないんですよ。 事件や事故、やむにやまれぬ、自分ではどうしようもない情勢に巻き込まれて仕事を強いられているのならまだしも、この仕事は全て、価格から、納期から、受注数から ありとあらゆる全てをエイサップの主人本人が決めているのだから、本来言い訳もクソもないんです。

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2013/08/20 Tue. 13:08 | trackback: -- | comment: 0edit

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