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実用や本質と立場や正義がせめぎ合うブログ

コインは表と裏がくっついてコイン。 表の後ろを裏と呼び、裏の前を表と呼ぶ。 要するにコイン。

フレームをどう選ぶべきか 

「吊るしのフレーム」という言葉が昔ありました。 フレームをオーダーするのが普通だった頃に、お店にできあいで吊ってあるフレームを指した言葉です。
つまり今我々が目にするカーボンやチタンのマス・メーカー製は、全て吊るしのフレームなんです。 もとより私たちにピッタリとは言えない・・・そんなフレームを買う時に、どう考えるべきか記してみました。

Trust the reach, though not trust official infomations.



ハッキリ言ってこんなのこのブログの範疇じゃないよね!!>ω<

私も、こんなのガラじゃないし、あんまり読んでておもしろいもんでもないと思います。 でもこないだレーザーレベルを使って良い数字を取ることができたのと、それで各社のジオメトリ表を見ていたらあまりにすごい設計ばっかり書いてあって凄まじかった事・・・これで、書くべきだなぁと思いました。


【重要なのは“リーチ”】

Reach(リーチ)というのはフレーム設計を見る上では耳慣れない言葉ですが、最近は多くの会社がジオメトリ表に書き加えているようです。 私が修行に行く前はなかった(笑)
この数字、BBからの垂線でトップチューブをぶった切ったもので、実際には存在しない数字と言ってもいい。 それをわざわざ最近になってフレーム会社が記載したということは、それだけ意味があるってことです。



【何でリーチで考えるの?】

まず初めて間もない人にありがちなのは、自転車の「サイズ」でフレームを選ぶこと。 自転車の「○サイズ」ってあれ、シートチューブの長さですからね^q^ 
そんなのシートポスト上げたり下げたりすればどうにでもなります。 どうしようもないのはトップチューブの長さ。 そしてそれに依存したリーチを基準にフレームを選ばなければなりません。



【リーチってどうやって出すのよ】

まぁExcelでも使ってもらうのが一番安全で手っ取り早いかと。

 (トップチューブ長)-{シートチューブ長×sin(90゜-シート角)}=リーチ

私はこれをExcelのマクロにしてすぐ計算できるようにしました。



【“オフィシャル”はあんま信用すんな】

上段の数式マクロを使って、適当なフレームを選んで計算してみましょう。
  1. BMC “Teammachine SLR01”
    オフィシャルの数字を使っても、全サイズでたったの4cmしかリーチの差はない。 165cmのおチビちゃんも、ヒンカピーみたいな巨人も、その差4cmの自転車に乗ってね☆ってこと。

    算出リーチ→380/387/393/398/407/413mm
    公式リーチ→370/378/387/392/402/410mm

    まぁでも、こうして計算してみてもリーチが4cm差あるってだけでもいい方ですよ。

  2. Bianchi “Oltre”

    けっこうスゴい(苦笑)のがこのOltre。 公式リーチはないけど計算してみた数値を見て下さいよ。

    算出リーチ→389/391/388/393/398/402/411mm

    全サイズでリーチの差はたったの2cm強。 下からの4モデルに至ってはシートチューブが長くなってるだけでほぼ同じサイズ(差は4mm)。 強烈すぎ。

  3. Cyfac

    あまりにもアレなの並べても仕方ないので、フランスの雄であるCyfacはどうか。 ここはモデルにかかわらず全てジオメトリは共通です。

    算出リーチ→361/387/387/392/391/395mm

    んー・・・何というか、中途半端な感じ。 実質3サイズみたいなもの。 S/M/Lって書いた方がよほどわかりやすい(ω) 361というのは650Cホイールですし。

  4. Look “586 SL”

    算出リーチ→391/391/393/403/408mm

    もうなんか、色を塗るのも面倒になってきた。

ここで重要なのは2つ。
まずオフィシャルのジオメトリはどこをどう基準にして測ったのかイマイチよくわからんということ。 スチールフレームみたいにパイプの径が一定で細くて、「芯」とか「センター」と表現できるならいいですけど、今のカーボンフレームにこれまでの常識は役に立ちませんし(・ω・`) だからこの数値も1つの目安として考えるべきだし、それにも増して公式発表の「リーチ」はもう一度計算し直した方がいい。 自分の自転車を計測したのと同じ算出方法で計算しなおせば、それはあやふやであってもかなり頼れる基準になります。
もう1つは・・・忘れた(ω) 思い出したら追記しよっ()



【改めて思ふ:吊るしのフレームってどうなの】

ハッキリ言っちゃって、大手メーカー製のこういうフレームってどうなんでしょうね? ここまでいくつかのフレームを例に見てわかったと思いますが、リーチ=自転車前方に対する寸法って、ほとんど増えてないでしょ。
ちなみにですが、私は身長168cmで胴長短足。 体も硬いし、腕も全然長くない(広げて身長以下)。 でも乗っていて非常に調子のいい白ピストは、前回のレーザーレベル計測でリーチが400mmありました。 そう、私程度の人間がリーチ400mmに普通に乗れます。 前段に挙げたフレームは、400mm以下のフレームばかりですね。


Extar Proton

ちなみにその白ピストの数値を参考にポジション変更して試行錯誤している状態がこちらのExtar Proton。 最新版です。 ステムは110mmを付けています。 このフレームのリーチはレーザーで測って367mm。 理論値で371mm。




こんなで乗れるの? という人向けに。 これ一応私が白ピスト漕いでいる時の動画です。 修行が終わってすぐに撮った動画。

普通に漕げます。 乗れます。 このフレームのリーチは400mmあります。


前段に挙げた4つのフレームで私がピッタリなのはTeammachine SLR01のsize.50。 Oltreの530・・・ヘタすりゃ550。 CyfacのSサイズ。 LookのMサイズ。

でも、じゃあこれより身長の低い人が自転車を選ぼうと思ってもどうなると思いますか? 選べないでしょ・・・。 事実私だって、こないだまでの引いたポジションだと一切選べなかったんですから。 それでオーダーばっかりしてたんですから(´・ω・`)



【リーチだけ見ればいいの?】

んなわけない(ω)
でも圧倒的に楽に判断できる状態にはなってます。

まずこれまで見てきたようにリーチを出します。 そして自分の許容できるリーチのサイズだけ残して、後は捨てます。
この時点で私の場合は2/3くらいになってます。

次にヘッドチューブの長さを見ます。 ハンドル落差が出ないフレームはその時点でアウト。 却下です。

最後に、残ったフレームのシートチューブを見ます。 これは仮想ホリゾンタルでのシートチューブ長ではなく、実際のシートチューブ長いでいいかと。 スローピングならなおのこと。

これらを満たしたフレームが、あなたに合っているフレームということになる。



【本当にええんかいな(´・ω・`)】

私が次に頼もうとしているフレームのジオメトリは、シート角74゜、シート510mm、トップ540mm・・・これでリーチが400mmです。 それで乗れるんです。
こんな設計の自転車、市販であるでしょうか?

まぁでも、今の私のセッティングなら、こうして見てきたように、市販のフレームもサイズがあります。 乗れます。 でもそこには、自分の望んだフロントセンターの尺はかせげているんでしょうか。 ステアリング周りの設計はそつなく為されているのでしょうか。
そんな都合のいい偶然は、万に一つもないと思いますね。

それに私は他の人のことはよくわかりませんが、体が私より小さい人も、あるいはもっともっと大きい人も、本当にこの設計で不満なく乗ることができているのでしょうか?
リーチが2cmしか選べないとか、そういう状況で・・・?
むしろ今回私が感じたのは、体の大きい人が苦労するんじゃないかな、ということでした。 長いステムなんて、付けられても130mmが限界だと思います。 長すぎても感覚はおかしくなるし、やはりステムは80~130mmが限界でしょう。
私(168cm)よりも小さい人は底が知れてます。 けど大きい人なんて、特に欧米にはたくさんいます。 その人達はどうしているんでしょう・・・。
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2012/11/29 Thu. 15:58 | trackback: -- | comment: 2edit

コメント

Re: Re: STLの定義がおかしいのでは?

> > 大変面白い記事なんですが、各社のシートチューブ長の定義がバラバラですよね?
> > 一般的にBBからシートチューブの端までの距離なので(シートチューブとトップチューブの交点ではない)、この不定な長さから計算しても何の意味もないように思うのです。
>
> コメントありがとうございます。
>
> さて、1.各社で表記が違う 故に、2.不正確な計算をしても意味がない というご指摘ですが、私はそうも思っていません。 ちょっとやる事の合間にタイプしているので自分の記事を読み直すところまでいかないのですが、少し補足します。
> まず不正確な計算という意味では氏の主張はもっともです。 ただし私の方でも各社で表記が違うなどというのは充分承知しています。 ここにおいてA社とB社を比べるという行為には正確性がないのは全くその通りです。
> しかしA社が展開するジオメトリを最小~最大まで全て比較するという中においては、ハッキリ言って、その会社が「STL」をどこからどこで計っていようと関係ないのです。 それらは全て同一の規格=表記で表されたものですから、相対的に比較するだけであれば何ら問題がありません。
> もちろん絶対的数値としてこの記事で取り上げた「リーチ」を参考にしたいとお思いになって氏が読まれたのなら、半ば期待はずれな文章だったことでしょう。 もし斯様であったなら、つたない文章についてお詫び申し上げます。 しかし氏が思うような絶対的な数値でなくとも、相対的数値にもしっかり価値はあるわけです。 ですから「STL」・・・もとい、これに必要な数値は全て同じ測り方であることが望ましいわけですが、それが仮に各社バラバラである状態であっても一定の検証としての価値は充分にあるわけです。
> また最初に立ち戻ると、この記事は「リーチという基準がフレーム選びを考える上でポジション再現的に普遍的なのではないか」という立場から論じたものであって、記事中に出てくる数値はごく一部の例にすぎません。 実際にはご自分が選ばれる・選びたいと思ったフレームのリーチを調べ、実測できる自分のフレームについては、検討しているフレームの会社が公表している数値と同じ計測方法で実測すれば、氏が仰る「意味のある」考察になるのではないでしょうか。
>
> 少し乱雑な文章になってしまいましたが簡単にお返事させていただきました。 どうぞこれからも当ブログをお楽しみ下さい。

ZENSHOJI.inc #- | URL | 2013/05/29 19:27 * edit *

今更なコメントですが…
スローピングフレームでリーチを出すには擬似的にホリゾンタルフレームとして計算しないといけないので
シートチューブ長=仮想トップチューブ長として計算します。
また、sin(90゜-シート角)=cos(シート角)ですので
以上のことを考えて本文中の式を作りなおすと
(仮想トップチューブ長)(1-cos(シート角))=リーチ
こうなります。
しかし、この式でも仮想トップチューブ長を測る場所とリーチを測る場所の高さの差で誤差が出ます。
ということで、結局正確には測ってみるしかないのでメーカーも表記する所が出てきたんですね。

rck #n5jtNfC2 | URL | 2014/08/09 14:51 * edit *

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