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実用や本質と立場や正義がせめぎ合うブログ

コインは表と裏がくっついてコイン。 表の後ろを裏と呼び、裏の前を表と呼ぶ。 要するにコイン。

ガセットが交換できるなら 

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アイスホッケーのグローブの手革交換をしたことがありますか? 最近は、破けたら修理ではなく新品に買い換える人が圧倒的多数です。 手革交換にはなんだかんだで1万円弱の費用がかかりますので、それなら新品を買った方がお得感があるという意見には、残念ながら一定の共感をしてしまいますが、それ以上に、修理をしてまで使い続けたいというグラブが現在の市場には見当たらないというのも、悲しいですが大きな理由になっている気がします。
私がこれまでに修理を諦め、廃棄を決めたたグラブはいくつもありました。 決断の理由は、gusset(ガセット)と呼ばれる指袋の側面の革が破けることです。 いつも修理をお願いしているショップでは、ここが破けるともう修理できないと説明を受けました。 その言葉を、「(作業困難で)修理できない」と勝手に勘違いしていたのですが、正しくは「(手革と違ってメーカーからガセットの交換革が販売されていないから)修理できない」だったのです。 材料がないというだけ!なんてこった!
この勘違いに気づいたのは、海外のグラブリペア事例を検索している時に、トップの写真を見つけたからです。 ガセット張り替えてるじゃん!(´゚д゚`) こうした海外の業者は、自分で革を購入してきてガセットの形に裁断して使っています。 革さえあれば修理自体は可能なのです。 そして、手革(palm:パーム)とガセット以外には、アイスホッケーのグラブで壊れる部分はありません。 手革に加えてガセットをも交換できるとわかった今、同じグラブを20年・・・あるいは死ぬまで使い続けることも不可能ではありませんね。

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2017/05/21 Sun. 11:25 | trackback: -- | comment: 0edit

情熱には大いに共感するが 

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少し前、このような研磨機が話題にあがりました。 Performaxxという、ケベックのメーカーです。 「できたてホヤホヤ!」と言うほど新しいわけではなく、3年くらい前からの情報をたどることができます。
結論から申し上げると、私はこの研磨機にあまり魅力は感じません。 既存の研磨機と内容的にそれほど違いがあるわけではなく、単純に、工業機械としての精密さを底上げしたというのがその大旨だと感じられます。 他との違いが唯一顕著に見いだせる点があるとすれば、砥石をドレッシングして研磨に用いるのではなく、ロータリードレッサーで直接研磨を行うところでしょう。 これは確かに、仕上がりなど見てみたいです。
明らかに個別制作であるロータリードレッサーは、1つ5万円で作れるかどうかも怪しい代物で、それを何十枚も作るだけで相当な値段になります。 その耐久性がいかほどであるのか、私には正確な予想はできません。 ただし、Blackstoneのスピナーが自分使いですら数年の使用で剥離してしまった例を鑑みるに、では、お店で毎日十足以上の研磨に使ったら・・・と考えると、「それってプロユースの道具デザインとしてどうなんだ」という疑問が浮かんでくるところです。
真に次世代の研磨機というものは、①どれだけ平滑に仕上げられるか ②元プロファイルを保存して研磨できるか という2点に集約されていくことは明らかです。 この研磨機は後者についてはそれなりに実現できていますが、これ自体は、形式的にもウン十年前に別機種が達成済みです。 ロータリードレッサーによる直研磨で前者が達成できているのなら素晴らしいと思います。

2017/05/14 Sun. 16:53 | trackback: -- | comment: 0edit

スピンドルユニットの注文 

長野県千曲市に新社屋を建設したばかりの、長野NTN社を訪問しました。 スピンドルユニットという部品を注文するにあたり、打ち合わせを設けていただきました。

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スピンドルユニットとは、動力の回転を作業部品に伝えるスピンドル(軸)を、高精度にユニット化した物です。 精度と耐久性が求められる部品ですが、市販されているスケート用の研磨機では、コストダウンのために簡素化されがちな部品でもあります。 メーカー製パソコンに付属するモニターや電源ボックスが安物なのと似ています。 逆に、そこを充当することで一味違う機械を組み立てることができるでしょう。
スピンドルユニットなどという物を、一般人が注文することはほとんどありません。 したがって、こうした部品を受注している会社の多くはBtoB すなわち企業に対してのみ門戸を開いています。 そもそも絶対数が少ない業種ですから、利益の出ない個人相手の取引をしてくれる企業を探すのは時間がかかりました。
そこで手を上げてくださったのが、長野NTN(エヌテーエヌ)でした。 メールの応対をして下さったのは社長さんご本人でしたし、打ち合わせ当日も非常に気さくに迎えてくださいました。 社長さんに加え、技術者さんも交えて2時間も時間を割いてもらいました。 本当にありがたいことです。

打ち合わせの中では、おおまかな使用環境をご説明し、設計上必要となる特殊な要望を伝えました。 動力の回転数、砥石サイズ、ベアリングユニットの固定方法の希望などです。 そして、私から思い切って提案をしたのが、動力の伝達方法に磁性カップリング(参考:『磁性カップリングの有用性』)を使うことです。 長野NTNでも初めて使うそうですが、推薦させてもらいました。
スピンドルユニットが完成したら、次は定盤。 その後定盤架台。 各種治具。 という流れで、年末くらいには研磨機として使える状態になってくれたらいいなぁと思っています。
2017/04/23 Sun. 23:39 | trackback: -- | comment: 0edit

Blademasterの定盤形状 



この動画は、Blademasterのトリプルステーション級研磨機からフィニッシングヘッドを取り外す解説動画です。 フィニッシングヘッドとは、グラインダー部分のユニット部品。 モーターや砥石アーバーがセットになっており、これだけで2~3000ドルします。 注目してもらいたいのは、動画の1:45頃。 フィニッシングヘッドが取り外された場面で確認できる、テーブルトップの形状です。

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Blademasterのテーブルは、このような形状に切り欠きされているのですね。 モーターと砥石の間が細くなるよう設計しておいて、切欠き形状を通過できるようになっています。 そして、裏から4ヶ所をボルト留めする。 最後は裏蓋を付けて終わり。
私は、そもそも自分の研磨機には石定盤を使うつもりでいます。 金属製定盤で表面精度6μm以内という条件を満たすためには“鋳鉄定盤”である必要がありますが、切り欠きなどの造作はできません。 金属定盤でこのような切り欠き・穴あけ造作を行うなら、どうしても薄板形状になってしまいますし、超一流の定盤メーカーでも精度10μmが限界で、お値段も400×600mm程度の大きさで40万円近くになります。 なおかつBlademaster等がテーブルに使っているのはステンレスですので、およそ「定盤」とは呼べない状態です。
Blademasterも、その点について少なからず思うところがあるのでしょうね。 直接お目にかかったことのある人はほとんどいないと思いますが、最上位モデルにはグラナイトの石定盤をあしらった物があります。

2017/03/19 Sun. 16:24 | trackback: -- | comment: 0edit

磁性カップリングの有用性 

2つの異なる部品を連結し、回転を伝える“継ぎ手”をカップリングと云います。 近年、磁石の力でこれをまかなって、部品が触れ合っていないのに回転を伝えられるよう工夫した磁性カップリングという物が開発されました。 まだ一般的とは言えませんが、私が設計中の研磨機にこれを使用することにしました。


直接締結されていないというのに、動力であるモーターの回転が伝えられ、見事に動作しているのが見てとれます。 このようなカップリングが開発された背景には、粉塵や衛生など、様々な環境的課題を解決する目的があったことでしょう。 しかし、スケート靴の研磨機にそのような高い要求はありませんし、私が設計中の機械も同上です。
まず第一に、組付けが簡素化できること。 第二に、減振効果が期待できること。 私が磁性カップリングを使う理由はこの2つです。 固定しないのだから、締結作業は必要ない。 触れ合っていないのだから、振動も伝わらない。 もちろん芯出しも必要なく、1mm以上の単位で位相がズレていても機能します。 こうした特徴は、本来の開発意図とは直接関係がないのでしょうけども、素人が物づくりをするにあたってたいへん価値あるものだと思います。

2017/03/12 Sun. 21:13 | trackback: -- | comment: 0edit

思い出をリニューアル 

Orions unifom reproduction

2本目の長崎の記事が間に合いそうもないので、間にちょっと挟みます。
これは、昨年末くらいから釧路のプロフォーマンスにお願いしていたユニフォームです。 私が大学2年生の時に創ったチームのユニフォームを復刻した物です。
当時のユニフォームは、とにかくお金が安くすむことだけを考えて注文したので、使われていたロゴ等の生地はフェルトのようなひどく安っぽい物でしたし、糸は使わず全て接着してありました。 なので、洗濯する度にボロボロ剥がれてくるあり様。 ろくでもないチームで、1年で辞めましたが、私にとっては小さい頃からの夢が叶った場所でもあったので作り直しておきたかったのです。
ロゴ等は全てツイル生地にして、千鳥縫いでしっかり留めてもらいました。 素晴らしい出来です。 プロフォーマンスは優れた会社ですので、ぜひ皆さんご覧ください。 別にアイスホッケーのジャージ専門というわけではありません。 ウェア関連など布系全般・スポーツの種別を問わず手がけておいでです。

2017/02/19 Sun. 15:15 | trackback: -- | comment: 0edit

第4回カスタムスティック発注完了 

4回目のカスタムスティックを注文しました。 宣言しました通り、今回はEastonではなくWarriorに発注です。
納期などは詳しく聞いていませんが、だいたい2ヶ月程度だと思います。

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2017/01/22 Sun. 11:39 | trackback: -- | comment: 0edit

打球面の軌跡から読み解くリストシュート 

提出用のブレードパターンを削っている時に、ちょうど友人から質問されたので記事にしておくことにしました。

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この画像は、幻となった第3回のカスタムオーダーのために作成したものです。 SNSに投稿した日付を確認すると、2015年7月とあります。 リストシュートのパックの軌跡を観測するために行いました。 パックがどのような軌道で打球面を転がって射出されていったかを示すのが目的です。
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2017/01/08 Sun. 22:26 | trackback: -- | comment: 0edit

LSE用のV-Steel 

明けましておめでとうございます。
このブログは、最近は一応日曜にアップロードされるよう予約投稿しているのですが、今年はちょうど元旦が日曜日ということになりましたね。


Step V-Steel for LSE

昨年のネタになってしまいますが、クリスマスの日に、こちらのラナーを頂いてきました。 Step Skating Bladesのリプレースメントラナーで、Tuuk Lightspeed Edge用の物です。 サイズは263。 磨き上げて仕上げてある“V-Steel”という商品です。

LSE用のStep製ラナーは、多くの人が待ち望んだ商品でしたが、期待とは裏腹に長らく実現しませんでした。 理由は、Bauerによる特許の締め付けだったと言われています。 実際、こうして販売にこぎつけた現在でさえ、アメリカでは特許の問題で販売ができない(北米ではカナダのみの展開)という状況です。
Stepのラナーが市場から少なからぬ評価・支持を得ているのを見たBauerも、ただ無為に過ごしてきたわけではありませんでした。 そうして開発されたのがLS3であり、LS4です。 しかし結局リコールまで出す始末で、成功したと言い切るには程遠い結果と言わざるを得ません。


残念ながら、今すぐこのラナーを使う環境にはありません。 それどころか、今年中に使えるかどうかも・・・?^q^
私がこのラナーを活かすためには、いよいよ独自設計の研磨機を作らねばなりません。 昨年は、その治具の1つであるスケートホルダーを制作しました。 現在は研磨機本体に取り掛かる準備を進めているところで、今月末にでも長野の会社と打ち合わせをする予定です。

2017/01/01 Sun. 17:59 | trackback: -- | comment: 0edit

複製グリップ ver.1 

本当はもっとちゃんとした記事にするつもりで、実際に文章も書き進めていたのですが、あまりに長大で面倒になってしまったので結果だけ報告することにします。


copy grip 2

かねてより、全てのスティックに完全に同一形状のエンドグリップを使用したいと考えてきましたが、芯となる木材の周囲に樹脂を纏わせるインサート注型という手法で実現させるに至りました。


私は、現在は2~3本のスティックをおよそ顎までの長さを基準に氷上用として用意し、それぞれ6~7mmずつ違う長さに切って使っています。 長さをそれぞれ変えているのは、日によって体の感じ方が違うためです。
エンドグリップについては、特に高校生にさしかかった頃から自分の気に入った形が定着し、拳分のエンドグリップを使い続けています。 これは、私が小指を余らせて握る方法であることや、状況に合わせてトップハンドの角度を変えて握り直すエイスターンという技術を教えられていたこと、そして1日に打つシュート数が500本ほどだったこともあって、工夫して角を取り払わないとすぐに手革が破けてしまうことなどが必要とする理由でした。 手革の次は自分の手が破けることになります。

ところが、この頃からほぼ現在までにかけて私が製作したエンドグリップには、いくつかの欠陥がありました。
お店で売っている木製のエンドグリップを買ってきて、刃物で削って、テープで盛りを施して、仕上げテープを巻いて完成するのですが、テープは長い間使っているとどうしても崩れてきてしまうので、そのようなソフトな素材で造形することに限界を感じていました。
また、そもそも1つ1つのエンドグリップを手作業で全く同じに形作ることは現実的に不可能であり、どうしてもプレー中に個体差を感じてしまうのが問題でした。 これが我慢の限界を超えたのが、今回の複製グリップを製作しようと決心した時でした。 前段の通り、体調に合わせて選択できるよう長さを変えてスティックを用意したというのに、エンドグリップの頂点の丸みの違いだけで、長いスティックを短いと感じ、短い方のスティックを長い物と思って使っていたのです。 本末転倒です。

copy grip 2制作にあたっては、まずはマスターとなるエンドグリップを作成し、それをシリコンで型取り。
芯となる木材を買ってきて、挿入部分の寸法通りに刃物を使って製材します。 さらに必要に応じて角を落とし、寸法・形状ができあがったら“目止め”という作業をしておきます。 これは、木材の孔をニスなどで埋めることによって、樹脂を注型したときに木材がそれを際限なく吸ってしまったり、気泡が発生するのを防ぐ意味があります。
私が使っているエポキシ樹脂は完全硬化に3日ほどかかるので、あまり生産性がよいとは思えません。 しかし、今現在でさえ複製グリップの恩恵はひしひしと感じられます。 本当に、作ってよかった。 スティックが何本あっても、完全に管理された状態で使用することができるのです。

2016/12/18 Sun. 12:09 | trackback: -- | comment: 0edit